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Xmas コンサート2021 に参加して

2022/1/9 更新

山本政信

    9月の「時季外れのパリ祭」に続く山口日仏協会の今年度の活動第2弾として、12月25日の日曜日に山口市の吉敷地域交流センターで開催されたクリスマス・コンサートに参加しました。感染拡大を防ぐため参加人数を約30人に抑え、会員と一般のお客様とで半々ぐらいの内訳でした。有志が飾ったクリスマスの飾り付けが楽しい会場でギターを演奏してくださったのは田中則文さん。山口を拠点として活躍されているギタリストで、ローカルFMのパーソナリティもしておられます。

    田中さんが演奏するのはピックアップが付いたアコースティックギターですが、音を様々に変化させる機器(イフェクト)を通してスピーカーから出てくるその音は、クラシックギター、フォークギター、エレキギターのいずれとも違う音色です。それに加えてライトハンド奏法(タッピング奏法)という、左右の指を自在に操って弦から音を引き出す奏法と相まって出てくる音は今までに聞いたことがない、メロディーとハーモニーとそれらの残響音が混然一体となった音楽でした。私もコンサートを聴くまでは押尾コータローさんが演奏されるような音楽を想像していたのですが、押尾さんがどちらかというとクラシック寄りのオーソドックスな音色なのに対して、田中さんはもっと深いリバーブ(残響音、反射音)のかかった、言葉では簡単に言い表せないいわば田中則文ワールドとでも言うべき独特な音色の世界でした。

    演奏された曲目は以下の6曲でした。

  • ・『愛のテーマ』 映画「ニューシネマパラダイス」より
  • ・『アヴェ・マリア』 カッチーニ作
  • ・『オー・シャンゼリゼ』 ダニエル・ビダルや越路吹雪で有名な曲
  • ・『ジングルベル』 ジェームズ・ロード・ピアポント作
  • ・『アースエンジェル』 押尾コータロー作
  • ・『メリークリスマス ミスターローレンス』 映画「戦場のメリークリスマス」より

    何本ものギターが同時に鳴っているかのような音の万華鏡、様々な映像を喚起する音の塊。目をつぶって聞いているともろもろの雑事を忘れ、まるで水底で眠っているかのような気持ちよさを覚えました。

    今回のコンサートの企画は最初、総会終了後のミニコンサートとして田島役員の提案で始まりました。ミニコンサートは感染症拡大のために延期されましたが、役員会の中で別の機会に是非実現させたいという気運があり、また田中さんの演奏レパートリーの中に『メリークリスマス ミスターローレンス』があったことから、クリスマス・コンサートとして実現の運びとなりました。偶然にも藤川会長自身も、以前あるところで田中さんと知り合いになり、その音楽に惚れ込んでいたとのことでした。会長ほか役員の皆さんの尽力に感謝です。    演奏の後は田中さんも一緒になっての茶話会。前会長の末松夫妻にも久しぶりにお会いでき、換気とソーシャルディスタンスに十分注意しながら楽しみました。予定された2時間はあっという間に過ぎてしまい、コンサートが終わって外に出ると今にも雪が降ってきそうな空模様です。年末のひとときを、いい音楽と楽しいおしゃべりで楽しみました。

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