国内のさまざまな都市に、日本とフランスとの人的・文化的交流を目的とする「日仏協会」という名の親睦団体があることをご存じでしょうか。札幌や仙台、横浜、広島、福岡などにおける協会とその活動について、出版物などを通じてご存じの方もいらっしゃるでしょう。福岡、長崎など60年以上も活動を続けているところもあり、協会相互の交流もなされています(最も古い東京の日仏協会は1907年創立です)。
さて、2007年春、山口にもこの種の協会を作ってはどうか、ということが話し合われました。山口県内にもフランスやフランス語圏に滞在したり、旅行した人はいるでしょう。フランスに関心をもち、一人で、あるいは数人の仲間とともに、情報を集め、楽しんでいる人も少なくないと思われます。「ふらんすへ行きたしと思へどもふらんすはあまりに遠し」*と詩人・萩原朔太郎が歌ってから100年以上が経ちました(*詩篇「旅」の冒頭。1913年4月)。しかし今もなお、フランスは、料理やファッションを筆頭に、映画、音楽、美術、文学、演劇などの芸術表現、哲学や言語学、人類学などの学問、そのほか、政治やスポーツなど、さまざまな分野で私たちを魅了し続けています。
こうしたフランスの文化やさまざまな分野の情報に接する機会を増やすために、講演会や講習会、演奏会や展示会、上映会などを開催したり、集まって経験を語り合う場があることは意味のあることではないでしょうか。さまざまな催しを独力で企画・実現することは大変ですが、複数の同志が協力し合えば、より充実したものにできます。
2008年の日仏友好150周年に向けて、日本駐留フランス大使館、フランス総領事館、山口県庁において、この種の親睦団体設立の動きが民間から起こることが期待されました。県内では、すでに「日独協会」(1991年発足)や「日英協会」(2002年発足)が活動しています。こうした経緯を聞き知った末松壽(初代会長)、平山豊、開作玲子、棟久佳代子、武本雅嗣の5人が設立準備会を立ち上げ、設立の是非、運営体制、目指す方向などを検討したのち、関心を同じくする人びとに呼びかけて、2007年12月15日に設立総会を開催し、山口日仏協会が正式に発足いたしました。
その後、およそ70名の会員で構成されるこの会は、フランス語講座をはじめとして、さまざまな事業を開催し、15年以上の活動史を刻むに至りました。フランスに対する興味、フランスへ向けた日本の紹介への関心、日仏の人的・文化的交流全般に対する熱意を持っていることのみが会員資格です。
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